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原風景に暮らす。東京からのルーツ(おばーちゃん家)ターン

ページID:0008754 更新日:2023年6月15日更新 印刷ページ表示

2016年東京から転入された田丸さんにお話を伺いました。

安芸太田町へ移住されたきっかけ

​     田丸さんの写真

 

2016年に東京都立川市から、当時28歳で安芸太田町に妻と二人で転入してきました。私は、もともと広島市安佐南区の出身で、高校までを広島県で過ごしてきました。

高校卒業後は、東京の大学に進学し、そのまま当地で就職をしました。

安芸太田町は、私にゆかりのある地域でした。母の実家があり、幼少期から夏休みや冬休み、田植えシーズンなどには、たびたび祖父母のいる田舎を訪れていました。幼少期に虫を追いかけて遊んだ林や、弟を連れて泳ぎに行った太田川の風景や、稲穂を垂らした田んぼの中をコンバインが走る様子は、私の原風景の一つでした。

大学を卒業してからは、東京の林業会社で働いていました。現場で働くにつれて、原風景である安芸太田町の一次産業としての林業に貢献したいという想いが強くなりました。その頃から、妻に東京から広島県の安芸太田町に移住してみないかという相談をする様になっていました。

移住に際しては、広島県東京事務所の方や、安芸太田町の移住・定住の担当者からアドバイスを頂きながら、数回の帰省を利用して、町営住宅を内見させてもらったりしました。

仕事のこと

植林の様子林業2の写真

大学卒業後、東京で6年間、林業の仕事をしていました。読者の方の中には意外に感じられる方もいるかと思いますが、東京にもスギやヒノキの植えてある山があって、林業が盛んな地域があります。ただ、仕事をしていくなかで将来はこの技術を活かして「ゆかりのある地元・広島(安芸太田町)の林業に貢献したい!」という想いを強くしました。そして、当時お世話になった林業会社の方や同期などの仲間たちを説得し、いろいろ迷惑をかけながらも、背中を押され移住を決意しました。

現在は、安芸太田町で「林業舎雨と森(株)」という林業の会社を経営しています。太田川森林組合の皆さまにもお世話になりながら、安芸太田町や近隣地域に出向いて山林管理や樹木の伐採・管理などの仕事をしています。お蔭様で地域の方々から、お仕事の案件を少しずつ依頼して頂けるようにもなってきました。

移住してから感じることは、自分が思ったよりも早く「過疎」や「世代交代」が進んでいることです。スギやヒノキを植えて育てる林業は、山に苗木を植えてから収穫するまで40~50年も掛かります。本町の昔(からの技術や風習や想い)を知る林業の担い手についても、世代交代が進むことに焦りを感じることがあります。当地で長きに渡って培われた林業技術を取りこぼさないよう、使命感を持って務めています。

生活のこと

 

子供と林深入山茶摘み

安芸太田町での生活で気に入っている事は、3つあります。ひとつは、「自然が身近に感じられること」、そして「楽しみがたくさんあること」、最後に「祖母とのくらし」ということです。私は現在、妻と5歳の息子、2歳の娘の4人家族、そして同居している祖母と生活をしています。

 

・「自然が身近に感じられること」

安芸太田町は、中国山地に抱かれた山間の田舎町です。私が住んでいる地区は県北の深入山や恐羅漢山など、登山やスキーで訪れる名所にも20分圏内です。深入山は、小さい子供と一緒でも登れる草原の山です。また、自宅の眼下を流れる太田川のほとりでは、田んぼで稲が作られていて、田んぼを結ぶ水路などでは、カエルやトンボがいます。夏の夜には、家族でホタルの鑑賞をするため、夕涼みの散歩に出かけたりします。秘密の鑑賞ポイントだってありますよ。

こんな風に、ただカレンダーをめくって季節を認識するのではなく、植物の様子が移り変わっていく様や、田舎の生活の営みが進んでいくことで、季節の移ろいを身体で感じる事ができます。

・「楽しみがたくさんあること」

私にはいくつかの趣味があります。ひとつはスノーボードで、もうひとつはガーデニングです。安芸太田町には、恐羅漢スノーパークがあります。朝、特に早起きをしなくても、8時に家を出発すれば、9時にはゲレンデでスノーボードを楽しむことができます。また、深入山では、バックカントリーを楽しむことが出来ます。バックカントリーの師匠や仲間と一緒に、良い雪質の当たり日を狙い合うのもローカルならではの楽しみです。

それと、祖母が育てている草花のお庭(昔は田んぼだったらしい)の一画で、ガーデニングをしています。石のタイルを並べて歩道を作ったり、キレイそうな花の苗木を買って植えてみたり、芝生を敷いてみたりと、意外と週末は忙しくしています。今年は、自分で採ってきた落ち葉と米ぬかから、腐葉土づくりに挑戦しています。

・「祖母とのくらし」

私は、いわゆる孫ターンで、リフォームした祖父母の家で祖母と同居しています。86歳の元気なおばあさんです。当然のことながら、この地でずっと暮らしてきた祖母は、家の周りのことは何でも知っています。

5月には、お茶の木から新芽を摘んで、自分たちで自家用の番茶を作ります。とても美味しいので、毎年祖母の監修のもと、私たち家族も茶摘みをして番茶を作ります。その他にも、この地で育まれてきた文化や習慣についても、聞けば色々なことを教えてくれます。自分のルーツを意識しながら暮らせるこの家での生活は、都市部ではかなえることのできない、貴重な時間を過ごせていると感じさせてくれます。

 

移住について

ガーデニング大蛇

 

都市部からの移住となると、やはりいろいろな決断が必要になると思います。​

まず、住居に関してですが、町内の空き家バンクなどを活用する手もあると思います。私の場合は、まず町営住宅から生活をスタートさせました(約3年間)。町内の地理的な利便性とか、それぞれ地域性などは、住んでみてから分かるものです。田舎暮らしの夢や憧れが膨らみがちですが、ハードルの高くない賃貸物件から始めることをお勧めします。その後、私は祖父母の家の一部をリフォームして、そこに暮らしています。リフォームに関しては、町の補助金も活用させて頂きました。

それと、仕事の事も大切な要素です。田舎町なので、基本的に通勤は車が主となります。妻は東京から越してくるまでは、あまり車の運転をしたことがありませんでした。簡単に考えがちな車生活ですが、毎日の事になるので、都市部からの移住の場合は、車の運転がマストであると思っていた方が良いと思います。それに、家族が増えると複数台の車が必要ですし、冬は雪が道路にも積もります。仕事は、選べる程たくさんの職種がないのが実際のところです。今までの経歴を活かしたり、テレワークなどの働き方を活用して移住を考えるなら、やりたい仕事と仕事ができる環境づくりも事前の準備が必要でしょう。

人との付き合いも、都市部とは違い、地域の消防団や神楽団、自治会への参加も期待が寄せられることでしょう。臆することなく、生活のリズムに支障がない程度で、無理なく人間関係を広げていけば、普段の生活の中でも地域の人との信頼関係が構築できるのではないかと思います。ただでさえ、過疎の進んでいる山間部の田舎町なので、周りから期待されて声を掛けられることもあるかもしれませんが、背伸びせずに出来ることに応えていけばそれで良いと思います。

 


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