本文
安芸太田町の真ん中あたりに位置している寺領地域。
寺領・月の子の棚田では、おいしいお米が栽培されています。
寺領地域で有名なものは「祇園坊柿」です。
町を代表する特産品でもあり、外側に4つの溝が入っていて、先が尖った形をしており果肉が厚くて水分が多く、柔らかすぎない食感が特徴の柿です。食べた人はメロンのような甘さで魅了されます。種がほとんどないので食べやすく、干し柿にしても好まれます。
寺領地域は祇園坊柿の里として、この柿のブランド化に長年取り組んでおり、地域活性化に貢献しています。
取材時は干し柿の生産の真っ只中でした。
そんな寺領地域では、令和5年度から新たな取り組みが始まり、「秋のひまわり」が咲き誇りました!
この素敵なひまわり畑がどのように誕生したのか、地域の元気村代表河本穂津雄さんにお話を伺いました。
寺領地域では耕作放棄地があります。これは仕方のないことですが、放置しておくことは、良くありません。
その解決策として農地管理の為に景観植物を植えようという話になりました。農地管理と景観維持を解決できます。
寺領地域は先代から脈々と「花で景観を美しくしよう」という考え方が受け継がれており、我々もその考え方を引き継いでいます。
これは先代から言葉ではなく行動で教えてもらいました。
自然と意識に組み込まれているので、個人でも敷地内や法面の草刈りを行い景観維持をするといった意識が高いです。
ひまわりとヒガンバナどちらにしようかと迷いました。
ヒガンバナも非常に美しいのですが、球根での植え付けの労力や費用がひまわりよりかかってしまうこともあり、「安く・気軽に・美しく」管理できるひまわりに決まりました。
秋に咲く特別なひまわりではなく、普通のひまわりなんですよ。背の低い品種ですがはありますが。
なぜ秋に咲いたかというと・・・・6月に種を植えることができなかったからです(笑)
ひまわりは6月に大体植えるのですが、この地域はその時期、農作業で地域の皆さんとても忙しく、そこまで手が回りませんでした。
「よし植えようか」となったのは、農作業がいったん落ち着く9月上旬でした。そこの隙間時間に植えたと言いう経緯です。
植えた時期が遅すぎたので、「これは咲かないだろうな」と誰しも思っていました(笑)しかし、10月中旬から咲き始めたんで驚きました。思っていたよりはるかに元気に咲いてくれました!
ほとんどの人が知らないんですよ(笑)
今年初めてのことに加え、咲く期待が遅かったですし、1番は道路から見えない農地に植えたので、ほとんどの方は気づかれなかったと思います。
でもひまわりはがんばって咲いてくれましたよ!今年は台風が来なかったので、茎が倒れず育ってくれましたのも満開になった要因です。
ただ、見てもらえる機会がなくてもったいないなと思っています。
寺領地域には、近年「若者の移住者」が入ってきてくれました!
彼らがとても頼りになり、率先して手伝いをしてくれるのです。今回のひまわりの種も植えてもらいました。
高齢化によって地域行事は縮小や辞めてしまったりと。そんな中でなんとか継続している行事に積極的に参加してくれます。
夏の盆踊りでは出店を手伝ってくれてとても助かりました。
来年は道路に面しているところに植える計画をしています。皆さんに見てもらえ喜んでもらえることが一番嬉しいですね。