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安芸太田町穴地区の対岸。
一昔前には渡し舟が運行しており、現在は珍しい沈下橋の程原橋が有名な地域。
程原集落に差し掛かるカーブを曲がると、ポーチュラカでいっぱいの花畑が目に飛び込んできて、思わず「わーーー」と声がこぼれます。
程原でポーチュラカ畑を楽しんでいる猪待子さんにお話を伺いました。
中国新聞で花畑が紹介されたのが令和5年8月30日の事。その日から見学者が毎日来られているそうです。
自分の植えたポーチュラカのお花たちが、「皆さんの心を癒してくれたらいいな。穏やかな気持ちになってもらえるといいな。」という思いから、気持ちを込めて大切に育てています。
広島市内の花壇に咲いているのを偶然見つけ、「とっても綺麗な花だな」と思って植えることにしました。
花壇だとポンポンポンって細かく植えていたんですけどね、畑に植えるとどんどん広がっていったんです。
はじめは畑の入り口付近に『カープファンだから赤』のポーチュラカを『カープがんばれーーーーーって!』気持ちで植えました。
それから黄色やらピンクやらを植えていったら、いつの間にかこんなにいっぱいに広がりました。
「今年で2年目です。1年草だから毎年植えかえますよ。挿し木で植えて、枯れたら引っこ抜いて、また新しく植えるといった感じです。
今年の見ごろは9月初めころまでかな?お花のことなんでね。(※見ごろは9月初めころまでです。)
見に来ていただいたみなさんに、「来年、また来ますね!」と言っていただいてうれしいです。(年齢もあり、骨の折れる作業なので来年もできるかなぁ…)
生活の足でもあった可部線の廃線はとても悲しかったですね。暮らしの「要」でしたから。
子どもたちを毎朝乗せて走ってくれていました。無事学校まで行けたのも、可部線のおかげだし、家族みんなが利用していたので、なくなるということは生活が変わるということでもあって、とてもとてもショックでした。
廃線前に町民さんに『可部線への思い出を言葉にした作品』を募集しました。
小さな実行委員会を立ち上げ、声をかけあい募集した作品は、8歳から91歳まで日本中から寄せられとてもよい作品集になっています。
車の生活に今は慣れましたが、いつまで運転できるかな~って最近思います。
つい最近の出来事なんですけどね、仕事で土地勘のないところへ行った時の事です。
現場から離れる際に、財布だけ持って携帯電話は置いたまま出かけてしまいました。歩いて目的地まで行き、用を済ませて「さて、戻ろう」と思ったら、来た道が分からなくなってしまったんですよ!
迷子になってしまって…歩いても歩いてもわからなくて……炎天下の中でしたから熱中症も頭をよぎりました。
途方に暮れたころ、見つけたお店に助けを求めて尋ねました。事情をはなして電話をお借りしたときに、一杯のお水を出していただきました。そのお水を飲んだ時「救われた…」と、とても感謝の気持ちでいっぱいになりました。
このような幸せな経験もあり、「自分も人の助けになろう、親切に生きよう」と強く思いました。
今後の人生は、これまでのすべての出来事に「恩返しする」気持ちで生きていきたいと思っています。
花を広げるのは午前中です。
午後にはみなさんつぼみを閉じてお休みタイムに入ります。
一般的にポーチュラカの見ごろは7月中旬から9月上旬までです。