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近年の洪水被害の激甚化・頻発化を受けて、国は太田川水系河川整備計画の変更原案を公表し、洪水調節機能向上のために「既存ダムの有効活用と新規ダム整備に向けた調査・検討」を行う旨、提案をされました。
本提案については、今後様々な観点からの検討が必要と考えますが、基礎自治体の最大の使命が、地域住民の生命と財産を守ることであると考えれば、洪水調節機能の向上は必須であり、実現可能性等を考えると、本提案は最も効果的かつ合理的と判断しております。
他方、本計画を進めるにあたっては、当該地域住民のご理解が不可欠と考えていたところ、当該地域で長年、このダム建設計画に携わってこられた「吉和郷ダム対策協議会」からは、「断腸の思いで計画の推進を受け入れます」との意見書を頂戴いたしました。
「吉和郷ダム対策協議会」の皆様のご決断に心からの敬意と感謝の意を表するとともに、最終的な事業推進の判断は、今後の本格的な調査によって計画の概要が明らかとなり、環境への影響等を検討した後であることを確認したうえで、町としても、このたびの太田川水系河川整備計画(変更原案)については受け入れることとし、当該地域住民の意向も踏まえた新規ダム建設計画の推進を国にお願いすることといたします。
令和5年6月16日
安芸太田町長 橋本 博明